◇第七回・ミスコンテストについて◇

「えぇっと、今回は……」
おーほほほほっ!!
ミスコンのことなら、この名門アイヤンマイント・クライレモンド家第一息女、ローゼにお任せなさいな!!」
「うわっ!急に出てくるからびっくりしただろ!!」
「んまぁっ!!
人を虫みたいな言わないでくださる?!
大体、今回のミスコンの話には、全くあなた、関係なくってよ!!邪魔だからお帰りなさい!!」
「な、なんだと?!」
「……ま、まぁまぁ。ロディもローゼも落ち着いて」
「あら?私はぜんぜん、まーったくこんな野蛮な冒険者の方の言葉なんて気にしていませんわ」
(……なんか、ムカツク)
「それで……。
ローゼ、ミスコンテストって、基本的にどうすればいいの?」
「……ほほほ。
やはり私のライバルになるだけの方ですこと!
えぇ、私に聞いたら間違いなくってよ。……ミスコンテストとは、島一番の美少女を決める大会ですわ!」
「……はぁ……。ろ、ローゼならともかく、私には縁のなさそうな……」
「挑戦する前から、そんな弱気では困りますわ!
いいですこと、アリアさん。ミスコンには、水着審査・ドレス審査・男装審査……などがございましてよ」
「……い、いろいろあるんだね……」
「えぇ。基本的に、重要視される能力は、魅力と気品の二つですわ。
審査によって、重要視される能力が違いますの。
大会前になったら、酒場のマスターにお話を伺えば、何が重要視されるか教えてくれると思いますわ」
「っていうか、今調べたんだけど、
優勝賞金が3000G!!準優勝でも1000Gもらえるらしい!!」
「……ちょっと!!
どうして、貴方が先にそれを口にしてしまいますの?!」
「……なんだよ、別にいいだろー……」
「不愉快ですわ!!私、もう戻ります!!
アリアさん、それでは、ミスコンでお待ちしておりますわ!!
ごきげんよう!おーほほほほほっ!!」
「……う、うん、頑張る。
色々説明してくれて、ありがとう、ローゼ……」
(あー嵐みたいな女だった……)
「……ふぅ。
とりあえず、ミスコンで優勝するのは、気にしていないと難しそうだなぁ……。
優勝賞金はすごく魅力的だけど……」
「おいおい、何弱気になってんだよ!
大丈夫だって!!お前なら!!」
「……あ、ありがとう、ロディ」
「あぁ、俺、応援してるから!!」
「ふふ!……うん、わかった!私、頑張ってみる!!」


続く

■戻る■